内面を磨くために月10冊本を読む 私の会社の人事評価制度の一環で、社員は各自一年の目標を立てなくてはならない。もちろん業務に関する達成目標が主なのだが、今年の上司が自己啓発的内容も加えろ、とのこと。で、私の目標がコレ。 内面を磨くために。 磨かれません。 本を読むだけで内面に磨きがかかるなら、今頃私は聖人になっている。いや聖人は無理か、アナンダくらいか。アナンダで。 さて、資料として読んだ本をリストアップしていくつか感想を書かなくてはならない。 月10冊、半年で60冊。 というと多いようだが、私には時代小説シリーズという強い味方がついている。 「平岩弓枝 御宿かわせみシリーズ 30冊」 これであっさりノルマの半分はクリアできるわけで。 ちなみに、本当に30冊読んでます。 しかし御宿かわせみの感想ねぇ。 江戸の情緒をみずみずしく艶やかな文体で描写してある。四季折々の風物を取り入れ、決して贅沢ではないが優雅な日常を送る主人公はある程度の財政あっての上に成り立っている。所詮人間衣食住足りて礼節を知る、ということを身にしみて感じる。 気がついたらこうなっていたのだが、一応私にも考えがある。もう少し説明が必要だろう。 主人公二人は一応身分違いの恋を実らせ、めでたくゴールインした。妻は宿屋の女主人で経営は順調、夫は次男坊の冷や飯食いから幕臣に取り立てられ、よき友人、よき奉公人、娘が一人。たまにはうまいものを食べたり、着物を買ったり。絵に描いたような幸せな家族、当然当人たちはとてもいい人ばかり。 心暖まる話だ。だが、何かムカつくだろう?!胸の中に何か黒いものがくすぶらないか? 私は何も人生金だ、と思っているわけではないし、お金より大事なものがある、当たり前じゃないか。夫婦善哉、一杯のかけそば、大いに結構。精神の幸福は物理的なものに勝る。 しかしだ、しかしですね。 金が無いのは首が無いのと一緒や、と西原理恵子は言う。金ばかりあってもしょうがない、が金が無いのはしょうがないでは済まされない。一応最低限人間としての矜持を保つためには物理的なものが必要なんだよ、ということをあえて異様に強固に主張したくなってしまうのだ。 単に、あまりに幸せな家族像にケチをつけたくなってしまうだけなのかもしれないが。 私、この作品自体はちゃんと好きなのです。だから30冊だろうと何回でも読める。しかし、心の奥深くにどす黒いものがくすぶるのも、また哀しい事実なんです。誰か、この黒いのとってぇ。 私はアナンダにもなれないと思う。 そして、やはり金だけではダメなので、人間精神を磨くべきだなというお話をひとつ。 アジトを急襲した麻薬捜査官、職務も忘れてWiiスポーツにはまる http://www.gizmodo.jp/2009/10/wii_66.html アメリカで、麻薬取締役官達が密売組織のアジトをつきとめ、家宅捜索に入った。数々の証拠物件を押収している最中に、アジトにあったWiiでみんなでとても楽しく遊んでしまったそうだ。発売直後ならともかく今時ここまで盛り上がらなくても、というくらい。 人間お勉強だとか金儲けだとか、そればっかり考えてちゃやっぱりダメだな。内面を磨きましょう。